絶対やってはいけないコンサートチラシの作り方

発表会や演奏会などを開催するにあたって必ず必要になってくるコンサートチラシ。告知・宣伝の為に非常に重要なツールとなりますが、ご自身で作るとなると意外と客観的な視点で見ることが出来ず、チラシを手にする人にとって見づらかったり分かりづらいチラシになってしまうことがしばしばあります。ではコンサートチラシをデザインするにあたって「やってはいけないこと」とはどんなことでしょうか?

チケット購入につながる導線がない

●チラシの作成には他人目線の客観性が必要

コンサートチラシを作る目的はお客さんに会場へ来てもらうことです。その為にはお客さんにとって重要な情報を目立たせることが大切ですが、自分の伝えたいことだけを一方的に盛り込んでしまうのではチケットの購入につながる導線とはなりません。

チラシを手に取ってほしいターゲット層を絞り込み、ターゲットの心に響くタイトルやキャッチコピーなどで興味を惹き付けます。そして手に取ってもられるようなデザインを作成します。そういったデザインを作成するためにはターゲット層と同じ目線で、どういった魅力をコンサートに感じてくれるかを客観的に見ることの出来る視野が必要です。

コンサートの企画が面白いと感じて来場してくれるのか、気になっていた出演者を生でみることが出来る機会だから来場してくれるのか、演奏する曲目に魅力を感じて来場してくれるのか、それはチラシの作り方次第でどのようにもアピールすることが出来ます。決して独りよがりの一方的な情報発信になってはいけません。

まとまりがなく情報が見づらい!

必要な情報を絞り込み、

タイトル

キャッチコピー

リードコピー

お問合せ先(レスポンスデバイス)

その他(曲目やプロフィールなど)

をいかにまとめて読みやすく伝達するかがチラシの重要な鍵となります。

 まとまりがないとはどういうことかと言うと・・・

情報にまとまりがない

タイトルやキャッチコピー、お問い合わせなどの情報が整理されておらずバラバラに散ってしまっている状態では見る人にとって非常に分かりづらいチラシです。日付や会場は同じブロックで固めてあるけど、開場・開演時間はページの別のブロックの中に書かれていたり、販売開始日が異なるはずのプレイガイドの表記が分かりづらかったりとチラシを手にした人が知りたいと思う情報にまとまりがないようではチケット購入には結びつきません。

デザインにまとまりがない

使用書体をやたらと増やしたり、色に統一感がなかったりすると単純に見づらいチラシとなり、手に取った人はそれ以上読み進めることをやめてしまいます。ある程度使用する書体は限定し、色数も抑えることでグッとまとまりが出て見やすいチラシへと変わります。チラシの中でどの要素を一番大きく見せるか、逆にQ数が小さくても構わない情報は何かということを自分の中で優先順位を付けてストレスなく可読できる適切な文字の大きさやレイアウト、色などでデザインすることが重要です。

欲張りすぎている

一番陥りがちなのが、それぞれの項目に優先順位が付けられず

「あれも入れたい、これも入れたい」「全てを大きく・強調して見せたい」

と考えやみくもに情報を増やしたりまとまりがなくなってしまうと、どんどん伝わりにくいラシになってしまいます。

文字量が多すぎる!

これも前述につながりますが、コンサートチラシの場合複数の人間が集まり開催されるケースがほとんどで、出演者や運営、協賛などの担当者それぞれが送ってくる情報をそのまま入れたのではあまりにも文字量が多くなり、誰も読もうと思わないうんざりするようなチラシになってしまいます。そういった自体を防ぐ為にも代表を決め、原稿をまとめる必要があります。リード文は何百文字以内、プロフィールは何百文字まで、など明確なルールを設けて極力ムダな情報を削ぎ落とした訴求力のあるテキストのみを入れるように心がけましょう。

必要な情報が記載されていない!

これは基本中の基本ですが、せっかくチラシを作成したのにお問い合わせ先が漏れていたり出演者情報が抜けていたりということは実はけっこう多いのです。以前に書いた

先にも明記した

タイトル

キャッチコピー

リードコピー

お問合せ先(レスポンスデバイス)

その他(曲目やプロフィールなど)

などがコンサートチラシに入れる情報として一般的なものなので、これらをチェックして情報洩れのないよう気をつける必要があります。

文字のQ数が小さい!

適切な文字の大きさにする

Q数というのは文字の大きさを指します(※ポイント数ともいいますが)。一般的に本文の文字サイズは11~14Q(8~10ポイント)が最適とされています。この文字サイズ以下になってしまうと文字が小さい・読みづらいと感じて嫌厭されてしまう恐れがあります。しかし対象とする年齢層によって可読しやすい文字の大きさというものも変わってきますので、自身のコンサート内容にあわせて文字の大きさを変更することが重要です。あくまで参考ですが、

●幼児向け(20〜32Q)

小学生向け(16〜24Q)

若者向け(10〜13Q)

高齢者向け(13〜15Q)

がそれぞれの年代で読みやすい文字サイズといわれています。

文字のウェイト(太さ)も重要

文字の太さもチラシを作る上で重要です。もっとも文字の多い本文なのにやたらと太い文字を使ってしまってはとても読みづらくなってしまいます。逆にウェイトの軽い、細い書体ばかりだとインパクトに欠け、どこを読めばいいか分からなくなります。

文字にはウェイトというものがあり書体にもよりますが、

Light・Regular・Medium・Bold・Heavy・Ultra

とライトからウルトラにかけてどんどん太くなっていき、それぞれの太さがどういった箇所に適しているかというと

●本文 軽(L・R)

本文は文字量が多いので太いウェイトは避けて、Light・Regularあたりがよいでしょう。

●大見出し 重(H・U)

チラシの中でもっとも目に飛び込んでくる大見出しはHeavy・Ultraくらい太いウェイトが適しています。

●小見出し 中(M・B)

小見出しは本文より太く、大見出しよりは細いMedium・Boldあたりがよいです。

●キャプション 軽〜中(R・M)

図版の説明として記載するキャプション文はRegular・Mediumがちょうどよい太さになります。

 

という感じです。あえて見出しを細いウェイトにしたり、本文をあえて太いウェイトにしたりすることもありますがそれにはある程度のデザイン的な知識がないとバランスよく収まらないので上記の定型に沿って作成するのが無難でしょう。

ちゃんとプリントアウトして確認を!

今やパソコンでチラシを作れるようにもなりましたが、便利な反面陥りやすいのがパソコン上で全て完結してしまうということです。実際のチラシは印刷して配布されるものですので、同じようにプリントして実物大のチラシを見てチェックすることでモニターで見ているよりも文字が小さく感じたりウェイトが太すぎるなどのミスを未然にチェックすることが出来ます。

 

 

とても基本的な内容ですが、いざチラシを作るとなると見落としがちな部分でもあります。コンサートチラシ・ラボではこれらの情報を踏まえた上でお客さまのご要望をデザインに反映して演奏会チラシを制作いたしますので、チラシ制作でお悩みなら是非一度ご相談ください。

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