【1】デザイン範囲を基準に選ぶ
まずは、デザインできる範囲を基準に選ぶのも1つの手段かと思います。
紙ジャケット、デジパック、ジュエルケースはそれぞれ仕様が異なりますので、デザインに使うことができる範囲が異なります。
そのため、自分が制作するCDジャケットのデザインがどのケースに一番しっくりくるか、どのケースに一番収まりが良いか、ということが一つの判断材料ともなるでしょう。
では仮に4ページの仕様でそれぞれのデザイン範囲がどれくらいになるか記載してみましょう。
ジュエルケース4ページのデザイン範囲
ジュエルケース4ページのデザイン範囲は「フロントジャケット・4ページ」「バックインレイ・内側&外側の2ページ」「盤面」「帯 」となります。
※帯はご希望によって無しにもできます。
【デザイン箇所8ヶ所 ※帯ありの場合】
●表紙 ●裏表紙 ●中面(左) ●中面(右) ●バックインレイ(内側)●バックインレイ(外側)●帯 ●盤面
紙ジャケット4ページのデザイン範囲
紙ジャケットのデザイン範囲は「本体4ページ」「盤面」となります。
※有料オプションで帯をつけることも可能です
【デザイン箇所=5ヶ所 ※帯なしの場合】
●表紙 ●裏表紙 ●中面(左) ●中面(右) ●盤面
デジパック4ページのデザイン範囲
デジパック4ページのデザイン範囲は「本体4ページ」「盤面」となります。
※有料オプションで帯をつけることも可能です。
【デザイン箇所=5カ所 ※帯なしの場合】
●表紙 ●裏表紙 ●中面(左) ●中面(右 ※トレイ下) ●盤面
【2】金額を基準に選ぶ
プレス料金だけで判断すると、最も安いのが紙ジャケット、次にジュエルケース、最後にデジトレイとなります。
かつてはジュエルケースが一番安価でしたが、現在では紙ジャケットの方が安いという状態になっております。それは生産工場が海外(台湾)になったため、一番重量があってかさばるジュエルケースお輸入コストがかかるからです。
しかし1000枚以下のCDプレスであればいずれもそこまで大きな差はありません。一番安い紙ジャケットとデジトレイの比較でも、500枚で約20,000円、1000枚で約27,000円ほどの差額ですので少しでもコストを抑えたい、金額を基準にジャケットを選びたいという場合は紙ジャケットをお勧めいたします。
枚数 | 紙ジャケット4パネル(E式) | デジトレイ4パネル | ジュエルケース4P |
---|---|---|---|
500 | ¥92,400 | ¥112,800 | ¥105,300 |
1000 | ¥117,300 | ¥145,100 | ¥123,300 |
【3】特性を基準に選ぶ
この3種のケースの特性を基準に選ぶという事も1つの選択肢かと思います。それぞれの特性やイメージを理解し、一番適したものを選ぶことでデザインや販促に対しても相対的な影響を及ぼすかもしれません。
ジュエルケースの特性
ジュエルケースをお選びいただくお客様の声で一番多いのが、背の厚みがあるため「店頭販売で棚に入れたときに探しやすいから」という利点があります。ケース自体がしっかりしている事に加えて背が10mmありますので、お目当てのアーティストのCDを探し出すには適しています。
そして「CDといえばジュエルケース!」という揺るぎないイメージを持つ方も多いため、ジュエルケースのCDを制作する事がある種のステータスになっているような節も見受けられます。
紙ジャケットの特性
紙ジャケットについては何といってもダイレクトに感じられる紙の質感、そしてまるで大きな一枚のキャンバスのように紙面を使用出来るためデザインをする上では非常に適した仕様となっています。
少しでも効果的にデザインを見せたいというお客様は紙ジャケットをお選びいただく事が多いです。
デジトレイの特性
デジトレイはちょうど上記の2つの特性を兼ね備えたような仕様となっています。
紙ジャケットにプラトレイを貼付したような仕様ですので、ジュエルケースの厚みと紙ジャケットの質感を持ち総合的なバランスがとてもよいです。その分3種の中では一番金額は高いですが音楽を1つの「作品」として届けるには充分なクオリティを持ちます。
まとめ
記事をお読みいただいて分かるように、それぞれのケースにメリットやデメリット、特性があります。
最終的な判断はやはり自分の音源が店先や会場で売られている場面をイメージしたときにどのような形でお客さんの手に渡るのかという直感的な所になるような気がします。
レコードやカセットが過去のものとなっても、未だに残り続けていくようにCDも「音楽」と一体となった作品としてずっと残っていくはずですので、ぜひ自他ともに気に入るようなケースをお選び下さい。