2017年ももうすぐ終わりですね。個人的には様々なニュースがあり良くも悪くもインパクトの大きい年でした。人生の節目において思い出と共に記憶に残り続けるものは音楽だと思いますが、今年は良い音楽に沢山巡り会えた年だったかと思います。仕事柄、ずっと音楽をかけっぱなしの状態なのですが、特にヘビーにローテーションした5アーティストをピックアップしてご紹介したいと思います。
※(注)今年発表された音源というわけではありません。
【5位】Monika「Shake Your Hands」
気分が落ち込んだときに心が晴れるような、そして歌う楽しさが全身から溢れ出るMonikaの歌う姿に思わず笑顔になってしまう素敵な音楽です。こんなに楽しそうに、子どものように歌う姿を見てとても元気の出る一曲です。
【4位】Marisa Anderson「Hesitation Theme And Variation Blues」
マリサ・アンダーソンというアーティストです。チェーンスモーカーズが「陽」とするならば、完全に「陰」のアメリカ音楽を現代に体現するこのアーティスト。デッドマンの世界観というか、根底にあるブルースのマテリアルが今のアメリカの対極にあるようでいてものすごく表裏一体なところに考えさせられるものがありました。
【3位】Happyness「Falling Down」
服もヨレヨレでジーンズもボロボロ。まさしくグランジ。ザ・90年代。とでもいうべきこのHappyness。あえて悪趣味を演出したタッキースタイルとは一線を画すストロングスタイルの彼ら。サウンドも当時の香りを感じずにはいられないサウンドと、なんともいえないユルさが病み付きになります。
【2位】Perfume Genius「Slip Away」
パヒュームジーニアスことマイク・ハドレアスの洗練された美意識によって創り出される音楽。そして、その音楽から派生するデザイン、ファッション、映像、などあまりにも完成度の高い仕上がりの作品は、今年亡くなったデビッドボウイの存在を重ねてしまいました。これだけの世界観を創り上げるのは並大抵の事ではなく、特にこのSlip AwayのPVなどはそこに携わる全ての人間に彼の美意識が行き届いているであろうと想像してしいます。たった3分あまりのPVが、2時間の壮大な映画を見たかのように感じる強烈な映像でした。
【1位】Julien Baker「Something」
最初に彼女を見たNPR Music Tiny Desk Concertの映像は衝撃を受けました。仕事柄YoutubeやBandcampなどをBGMとして作業しているのですが、彼女のギターと歌声が流れたとき、気付けば作業を止めて聴き入っていました。息をのむ緊張感と剥き出しの感性をのせた歌声、幼さすら残る容姿にはアンバランスにも感じる両腕に刻まれたタトゥー、そして彼女の深いまなざしは言葉という壁を越えて心揺さぶる強烈なインパクトを感じました。
以上、2017年にヘビーローテーションした5アーティストです。割とアコースティックなものに偏ってしまいましたが、ヒップホップではYamin Semali、ロックではCharly Bliss、エレクトロではA/T/O/Sなど様々なジャンルでとても良い音楽に巡り会えた1年でした。