KEEF(キーフ)制作「AFFINITY」。
KEEF(キーフ)といえば、ヒプノシスやロジャー・ディーンと肩を並べるカバーアートの巨匠。彼らと同じく、一目見ればKEEF(キーフ)と分かるほど自分の世界観を確立しています。
ゲイトフォールドのジャケットというのは大喜利に似ていると思います。まず「○○と解きまして」という表1に対して、「その心は」の表4。必ずしもスッキリしたスマートな答えも必要なければ何かに縛られる必要もないのだけど、いいジャケットはその見開きに「うまい!」とか「そうきたか~」という感情を抱いてしまいます。
このAFFINITY(アフィニティ)のジャケット。水辺で佇んで番傘をもった人物。視線の先に二羽の白鳥。それがブルーとピンクの色合いでなんとも幻想的で不思議なイメージを作り出しています。
番傘と色合いを除けばなんでもない普通の風景となってしまうでしょうが、逆に言えばなんでもないはずの風景をこんなにも幻想的で物語までをも想像させてくれるジャケットにしているのです。
ヒプノシス、ロジャー・ディーンと違い、KEEF(キーフ)の作品にはどこか「物悲しさ」や「ノスタルジック」といったストーリーを感じさせます。それはKEEF(キーフ)が後に映像制作へと方向転換していったことも何か繋がるのかもしれません。